届かない通知—避難者は住人か?―

 

 令和6年10月1日に開催された地区別説明会で、ある質問をした。その回答は、それについては、町内会の回覧ですでにお知らせしてあり、町内会に任せてあるとのことだった。しかし、町内会の回覧や配布物は、伊豆山を離れ避難生活を送っている人に、町内会から届くことはない。そして今回、回覧されたものも、当然避難者には届けられなかった。
 避難者にだけ情報が届かないことは、今までも何度もあって、その度に静岡県や熱海市には改善を求めてきた。何から何まで届けて欲しいと言っているのではない。今避難生活を送っている人は、帰りたい気持ちのある人だと思う。伊豆山のことや、復旧・復興に関わることは知りたいと思うのは当然のこと。今回もなぜ届けてもらえないのかと言ったら、担当部長はこう答えた。
「届けるべき人には届けてあります。」
「それでは、届いていないわたしは、届けるべき人ではないということですね。」
という言葉が思わずわたしの口から出た。
「そんなことは言っていません。」
と否定したが、届けるべき人ではなかったから届けなかったという、それ以外に一体どういう解釈ができるだろうか。
 なぜ何度お願いしても、避難者にだけ情報が届かないのだろう。こんなことがもう何度も何度もあって、避難者は伊豆山の住人ではないと言われているような気すらする。
なぜ避難者にだけ情報が届かないのか担当部長とやりとりをしたが、最後まで、とうとう謝罪の言葉はなかった。やはり、避難者は情報を届けるべき人ではないのかもしれない。

 

2024年10月06日|被災地の今:被災地の今, 被災地の現状