NEW 発災から4年、今思う事 <jiji>
土石流災害から4年が経った。
伊豆山の頑丈な地盤だった谷に、わずか十数年間に外から土やゴミを大量に捨てられていた。危険である事を知っていたのは、不法投棄した本人達と行政のみだった。私達は危険を知らされる事もなく、あっと言う間に流されてしまった。これは人の手により起こるべくして起きた明らかな人災である。
裁判も進み、複雑だった事件の全体像がようやく見えて来た。
裁判を通して、この4年間で自分の考えも少し変わって来たと思う。当初は盛土に関わった所有者や事業者が一番悪くて、市や県の責任はニ次的なものだと考えていた。しかし、行政がしっかり取り締まっていれば、防げた可能性は高い。取り締まる法令が無かったのではなく、自分の管轄で対処したくないからズルズルと後回しになり、次第に当事者意識が無くなり、無法地帯となった結果である。日本中至る所に同じ様な危険な場所がある。二度と同じ様な被害を生まない為にも、前例として行政の責任を軽いものにしてはいけない。悪事をする者は後を絶たないが、行政が責任感を持って臨めば必ず対処出来るはずだ。