国民健康保険料(税)の減額、免除
ここに1通の通知がある。昭和42年に厚生省保険局長から出された「災害による国民健康保険料(税)の減免に伴う特別調整交付金の算定基準について」である。
これはどうゆうことかと言えば、災害被災者に国民健康保険料の減額や免除をする時は、国が交付金を出しているので全国一律の基準ですよと、もっともなことだと思う。
そこで疑問に思うのは、損害保険で保険金が支払われた場合である。いろいろな条件があるが、災害により損害を受けた資産に対する評価額に対し、支払われた保険金額が上回ると減免が受けることができない。
まず、損害保険は損害があったことに対し支払われるものであり、利益を生むものでない。そして家屋の評価額は、建築費に比べ低額になっている(評価額を上げろということではない)。また地震保険は、火災保険の半額が加入金額となる。以上のことから特別の手立てをしていただけることを期待したい。
損害保険からの支払いに対する対応は、所得税(旧大蔵省)、住民税(旧自治省)、国民健康保険(旧厚生省)の考えの違いがあるのかもしれない。
国民健康保険料は、平等割(世帯ごと)、均等割(加入者の数)、加入者の所得そして固定資産により計算され、自治体により固定資産割がないところもある。損害保険が支払われたことが、減免されない理由であるとすれば、固定資産割の名残かも知れない。
いずれにしても、損害保険金が入ったからといって、減免ができないようなことは見直してもらいたい。ちなみに、私の自宅は全壊で、風水害特約に加入していたが満額は出なかった。それでも評価額より受け取った保険金が多く、「儲かりましたね」という心無い市役所の職員の一言が、とても悲しかった。その金額では、もう同じ家は建たない。